ジュエリー制作で培ったノウハウで、関節の曲げられるフィンガーリングのような義指の開発に取り組みます]
2007年2月制作。
TBS番組からの依頼でお作りしました。
K1の現役選手に着けてもらった瞬間、「未来的」と感想をもらすのを目の前で聞いて、一番うれしい言葉だと感じました。
身体内部にチタンが使われはじめ、医療の現場では人口歯根や骨折時のボルトの素材とされています。
装飾という付加価値ではなくて、全体価値となるべく、使い心地を研究しながら、装着できる指としてエピテーゼをチタンでデザインすることを優先したいと思っています。模様のヴァリエーションを施すのがデザインではありません。そこに必然的に要請される形は何なのか、この時代にどうして作る必要があるのか、なぜこの形でなければいけないのかを自問しながらデザインします。
細工を施すデザインではなく、使う人のために、使う身になって動きを研究し、チタンの軽さを利点として活かした従来にはない新しいかたちの義指が待たれるのかもしれません。